PS5は、PS4に比べてグラフィックやフレームレートといったスペック面での進化が凄まじく、ゲーミングPCで無ければ実現できないような競技性の高いゲームが遜色なくプレイできるようになりました。
実際に「フォートナイト」などの競技性の高いゲームでは、既にPS5専用の大会が開かれていたりしますし、現在流行っている「APEX Legends」や「Call of Dutyシリーズ」などのより高いレスポンスを求められるFPSゲームについても、多くのゲーマーがハイレベルのプレイ環境を求めています。
当ブログでも、ゲーミング関連の記事への閲覧数が増えていることから、このようなトレンドが確認できます。
そこで、この度「Void Gaming」様から、PS5用のデュアルセンスに『マウススイッチ機構』を採用したスマートトリガーとスマートバンパー、4つの背面パドル、プロファイル機能、リマッピング機能など多彩な機能を備えた競技用のカスタムコントローラー「INTUITION PRO」の優先販売が6月30日から開始されましたので、この記事では先行して実際に「INTUITION PRO」を使用した感想について詳しくレビューしていきます。
「INTUITION PRO」の一般販売は7月中旬になります。
「INTUITION」リンク:https://voidgaming.jp/products/intuition?_pos=1&_sid=e9028f2f5&_ss=r&ref=l442890s&variant=43138689532116
目次
eスポーツや競技用向けのカスタムコントローラーを販売する「Void Gaming」
「INTUITION PRO」を販売しているのは、日本で初めて本格的なカスタムコントローラーを製作したゲーム用品メーカーである「Void Gaming」です。
このコントローラーの特徴は、背面ボタンや浅いスマートトリガーの採用にあります。これにより、PS5やXboxなどの操作性やボタンの押下時の微細なレスポンスを向上させることが可能となりました。
また、「Void Gaming」のコントローラーは多彩なデザインが用意されており、純正カラーに加えて季節を模した桜などのデザインや、ボタンの印字やPSボタンのカスタマイズなど、所有欲を満たすための多様な選択肢があります。
さらに、専用のゴム製グリップを採用することで握った時のグリップ感を向上させるだけでなく、振動パックを取り外すことで軽量化も可能です。これにより、長時間のプレイでも疲れにくい環境を得ることが可能になりました。
カジュアルゲーマーの方からプロゲーマーの方まで、幅広い層から評価されているメーカーさんなんですね!
外観や使用感について
コントローラーの表面はシルキータイプでサラサラとした触り心地です。見た目とは異なり、非常に優しい手触りが特徴です。
ボタンについては、純正のコントローラーとは異なり、◯✕△□などの印字がなく、全体的に黒一色でシックな印象を与えます。また、ボタンの表面は滑りにくい加工が施されており、ボタンがズレることなく押しやすかったです。
INTUITION PROのスティックは、純正品と比較して荷重がやや軽くなっており、また、スティックの表面も異なる形状をしています。
純正品では表面が膨らんでいるのに対して、INTUITION PROでは逆に凹んでいます。
これにより、指を動かす際の抵抗感が少なくなり「スティックを倒しすぎる」といったことがなく、思い描いた通りにエイムを追うことができるように改良されていました。
グリップに関してはゴム製のものが仕様されており、小指や親指に当たる部分に上手くフィットして固定感がかなり高め。
中指、薬指、のカスタムボタンにふれる部分部分も滑り止め加工がされており、指の定位感がよく、スティック操作時の微細な操作や咄嗟に反対側にスティックを倒すときなどの俊敏な動作もレスポンスよく対応できます。
また、コントローラーを握り込んだ際のレストポジションの位置も背面パドルごと握り込む形状になっているのですが、グリップ力が高いおかげでホールド感が半端ないです!
とにかく、見た目以上にグリップ感がよく、純正コントローラーに比べて予想以上に滑らずにしっかりとグリップするんですよね!
こればかりは文章ではなかなか伝わらない感覚だと思うので、是非一度握ってみて欲しいです。
スマートトリガー/スマートバンパーについて
通常の純正コントローラーでは、L2とR2のボタンを押し込む際に深く押し込む必要があります。しかし、このような深い押し込みでは手のバランスが崩れ、照準エイムがブレやすくなることがあります。こうしたブレを最小限に抑えるために、「スマートトリガー」と「スマートバンパー」が採用されています。
スマートトリガーは、内部に『マウススイッチ機構』を備えており、非常に浅いタッチでもレスポンスの良い操作が可能です。これにより、射撃時の反応速度を大幅に向上させ、相手よりも早く銃撃体制に入ることができるのです。
また、同じようなマウススイッチ構造がL1.R1にも採用されており、L1,R1射撃の方や「モンハン持ち」の方でも無理なく最適なポジションで扱うことができます。十字キーや各種ボタンの滑りづらい加工もあってか安定感は素晴らしかったです。
さらに、マウススイッチを採用することで、クリックした際の音「カチッ」とした音やタクタイル感もしっかりと再現されており、例えばヘッドセットの音量をガンガンに上げていても指先から確かなクリック感を得ることができるのも優秀なポイントでした。
これにより「押した」「押していない」の判断が指先の感覚だけで分かるようになっているんですよね。
大会などでは周囲の音が騒がしい場面が多いため、この仕組みは非常に優れた考えが凝らされたコントローラーと言えるでしょう。
ただし、スマートトリガーにはいくつかのデメリットも存在します。
まず、シムレーシング系のゲームではL2,R2トリガーを微妙に押し込むことができなくなってしまうため、常に0か1か(押した、押してない)の入力しかできなくなってしまいます。これにより純正コントローラーのような微細なアクセルワークが出来ず、トラクションの操作やブレーキングの操作が単調になってしまいます。
また、「アダプティブトリガー」が利用できなくなるため、ストーリー重視のゲームや体感を売りにしているゲームでは、ゲーム体験が大きく異なる可能性があります。
アダプティブトリガーは、コントローラーのトリガーボタンの抵抗感を変化させることで、ゲームの没入感を高める効果があるので、上記のようなゲームで遊ぶ際は「INTUITION PRO」ではなく、通常のPS5コントローラーを使ったほうが良さそうですね。
INTUITION PROは、あくまでも「FPSで勝つために特化した競技用のゲームパッド」であり、必要以上の機能を削ぎ落としている特化型の代物です。
そのため、使用するゲームによってコントローラーを使い分けることが大前提という、ある意味で尖りまくっているコントローラーというわけです!
無駄なものを削ぎ落とすことで、完全に『勝ち』にこだわる正真正銘の競技用コントローラーなんです!
プロファイル機能、リマッピング機能について
「INTUITION PRO」の背面構造には、デフォルトで4つのカスタムボタンが配置されており、ユーザーは自分の好みに応じてボタンを割り当てることができます。
さらに、背面のカバーは反時計回りに回転させることで取り外すことができ、背面パドルを0~4個の間で自由に組み合わせて使用することが可能です。これにより、ユーザーは個々のプレイスタイルや好みに合わせてコントローラーをカスタマイズすることができます。
構造は意外にも単純で、背面に配置された4つの穴(ボタンスイッチ)をテコの原理を使って押すだけのシンプルな仕組みです。このシンプルな構造により、ユーザーは背面パドルを自在に操作することができます。
シンプルに使うなら、背面パドルを2ボタンだけにするというのも扱いやすかったです。
また、INTUITION PROには、背面ボタンに各種ボタンを割り当てることができる「リマッピング機能」に対応しています。
背面ボタンの割り当てに対応しているボタンは、◯✕△▢、十字キー上下左右、L1、R1、R2、L3、R3となっており、「L2」は内部構造上の問題で割り当てができません。
リマッピングを行う手順は以下の通りです。
まず、L1 + R1 + X + □のボタンを同時に5秒以上長押しします。すると、タッチパッド横のLEDが赤色に点滅し、リマッピングモードに入ります。
この状態で、割り当てたい背面パドルを押したまま設定したいキーやボタンを押し、同時に離します。こうすることで、背面パドルに新しい機能やコマンドを割り当てることができます。
最後にXボタンを押すとリマッピング設定が保存され、リマッピングモードが完了します。
以降、割り当てた機能やコマンドが背面パドルで使用可能となります。
リマッピングモードの状態で、以下の操作をすると「プロファイルの切替」ができます。これにより、ゲームごとに異なる設定を簡単に切り替えることができるため、毎回リマッピングを行う手間が省けます。
- 十字キー↑ : プロファイル1(LEDが赤色に1回点滅)
- 十字キー→ : プロファイル2(LEDが赤色に2回点滅)
- 十字キー↓ : プロファイル3(LEDが赤色に3回点滅)
- 十字キー← : プロファイル4(LEDが赤色に4回点滅)
どのように動作するのかは実際に動画を撮影しましたので、こちらをご確認ください。
純正コントローラーとデッドゾーンの比較
PS5純正コントローラー
INTUITION PRO
実際に、PS5のAPEXLegendsにて、純正のデュアルセンスとINTUITION PROのデッドゾーンと反応曲線の比較をしてみました。
両方ともデッドゾーンは0、反応曲線は2で設定していますが、「INTUITION PRO」はもともとデュアルセンスをカスタムしたモデルになるので、数値としてはほぼ同じ結果になりました。
デュアルセンスはもともとデッドゾーンの最小値が小さく、ニュートラルな状態でも視点のブレが殆どないので純正コントローラーと「INTUITION PRO」共に甲乙付けがたい良好な結果だと言えるでしょう。
ただ、「INTUITION PRO」のスティックにはグリップ感のあるものが使用されていたり、ラバーグリップや背面ボタン、スマートバンパーによるL2,R2を押し込んだ際のブレがかなり少なくなっているため、実際に触ってみると数値以上にリコイル制御も安定していて驚きます。
とにかく「ここ!」っという場所にバシッと決まって、スティック感度の設定が決まるとエイムがブレないんですよね。
背面パドルがあることで握り心地が変わったり、スティックの微細な癖はあると思いますので、じっくりと使っていき身体に馴染ませることで、「INTUITION PRO」は真価を発揮するタイプのコントローラーだと感じます。(慣れないうちはタップ撃ちで試してみましょう。)
まとめ
以上、「INTUITION PRO」を実際に使用してみての所感や特徴をお伝えしてきましたが、最後に特徴をまとめてみましょう。
ここまで触れていませんでしたが、上記の部分以外で唯一のネックになるところと言えばやはり価格ですね。
「INTUITION PRO」の価格は競技用ということもあって、34,980円とかなり強気の価格設定となっており、なかなか家庭用としては勇気のいる値段だと思います。
もしスマートトリガー/スマートバンパーが必要ない場合は、通常のINTUITIONが27,980円から販売されています。
しかし、個人的にはFPSゲーマーの場合『マウススイッチ機構』は譲れない重要なポイントだと思っているので、なかなか悩ましいところです。
ただ、価格を除いて見れば競技用のコントローラーとして見れば魅力的かつ優秀な機能がぎっしりと詰まっていると思います。
何度も言いますが、特にコントローラーを握った際の手へのフィット感というかグリップ感が本当に素晴らしいので、純正コントローラーでは手の固定がいまいちしっくり来ないという方にも、是非「INTUITION PRO」を一度試してみてほしいです。
ただし、ストーリー性を重視するゲームや「アダプティブトリガー」を活用するタイトルでは、純正コントローラーの使用が適していることも事実です。
まぁ適材適所と言いますか、要は使い分けなんですよね。
本気で勝つためのコントローラーを探していて、そのためには投資を厭わないという熱意のある方は、ぜひ一度触ってみる価値はあります。
『プロは道具にもこだわる』という言葉があるように、きっとその魅力に虜になること間違いなしですよ…!
「INTUITION」リンク:https://voidgaming.jp/products/intuition?_pos=1&_sid=e9028f2f5&_ss=r&ref=l442890s&variant=43138689532116
こんにちは!クロです!